敬愛する廣田具之先生が去る9月7日、84年の伝道者生涯を全うされ、主の御許に召されました。ご遺族に天からの深い慰めと寄り添い、そして復活の希望が確かにされることをひたすら祈るものです。
廣田先生は1964年の多磨教会教会設立以来、初代牧師の西満先生、親教会であった中野教会の木下弘人先生の兼牧時代、坂井栄一先生、有田一郎先生、再び木下先生の兼牧時代を経て、1976年4月から1995年3月までの19年の長きにわたりご奉仕くださいました。廣田先生の牧会のもとで、今日の多磨教会の土台は形成され、その後の発展のための道筋が付けられたと言っても過言ではありません。この時期を主にあってともに過ごされた兄姉方も多くおられます。それらの皆さんにも主からの慰めを祈ります。
廣田先生は土浦めぐみ教会のご出身で、献身される前から私の両親とも交わりがあり、この7月に杉並のお宅にお邪魔した折にも、古い写真を見ながら私の知らない父とのエピソードをお分かちくださいました。私が教団の教師となってからは時に厳しく、時に鋭く、時にやさしくご指導いただいたことを思い出します。
また先生は教団にあっては靖国問題や天皇制への問題意識を早くから持ち、教団「靖国問題委員会」(今の「教会と国家」委員会)の設置に関わられ、若い教師たちに鋭い時代認識と事柄を捉える洞察を持つこと、また自分の考えを臆せずに表明することを励ましてもくださいました。
多磨、教団総主事、軽井沢でのご奉仕を経て塩尻開拓に遣わされた折には、信州宣教区担当理事として伝道所開設式の司式を仰せつかったのも貴重な思い出です。先々週の月曜日、最後に病床をお見舞いした際には、ずっと私の手を握り続けてくださいました。牧会者としてのあたたかい手でした。