先週木曜日の朝、ひまわり幼稚園の年長組の子どもたちが多磨教会を訪問し、ともに礼拝を献げました。礼拝後、集まられたお母さんたちに以下のようなお話しをしました。

東京女子大学学長で神学者の森本あんり先生が『魂の教育』(岩波書店)という本を出しておられます。『魂の教育』、あまり耳慣れない表現ですがとても大切な言葉です。一般的な「教育」理解では、「頭」の教育(知育)、「身体」の教育(体育)、「心」の教育(徳育)ということが教えられます。いずれも子どもたちがひとりの人として育っていく上で大切なことです。しかしそれに加え、それらの基礎・土台が形成される上で大切なのが「魂」の教育です。「神はまた人の心に永遠を思う思いを授けられた」(伝道者の書3章11節)とある通りです。

魂の教育が担うものとは、「愛する」、「畏れる」、「喜ぶ」を経験し受け取ることです。「愛する」とは「大切にする」ことです。自分を大切にし、隣人を大切にする。そのためにはまず自分が愛されている、大切にされているという経験が必要です。神に愛されている自分を知る時、人は自分を愛し、隣人を愛する者へとされていきます。「畏れる」とは「自分を超えた存在を畏れ敬う」ことです。神さまを畏れるとき、他人の比較から自由にされます。縦軸なき横軸では自分の居場所が定まらず、絶えず「優越感と劣等感」、「傲慢さと卑屈さ」の間を行き来することになります。しかし畏れる方を畏れるとき、人は真の謙虚さを身に着けることになります。そして「喜ぶ」とは「受け入れる」ことです。自分を愛し、喜び、受け入れていてくださる神を知るとき、人は自分を愛し、喜び、受け入れ、隣人を愛し、喜び、受け入れる者とされるのです。「あなたはわたしの愛する子。わたしはあなたを喜ぶ」(ルカ福音書3章22節)とは、父なる神の御子に対する愛の呼びかけであり、御子を通しての私たちへの呼びかけなのです。